ある商品やサービスを売りたければそれ自体を売ろうとするのではなく、
それに付随した付加価値を売らないと
その商品やサービスは売れない。
その付加価値にヒトは魅せられ、お店側が宣伝費をかけなくても売れていく。
それがブランディングと呼ばれています。
なぜブランディングが重要なのか?
それはブランディングをしないと低価格競争、サービス競争の負のスパイラルに陥り、
疲弊してしまうからです。15年前くらいの牛丼屋の値下げ合戦が良い例
だと思います。当時どこも同じような牛丼で、値下げ競争が激化して
1杯300円を切っていたと思います。
今はだいたい400円くらいで色んなトッピングや味のバラエティーが増えて
高くなりましたね。価格が高くなっても人は来ますよね。
それは今までの何でもない牛丼とは
違う新しさとおいしさ、
そして少し綺麗で広くなった空間
などに価値を感じているからです。
ブランディングの特徴
●マーケティング
お店からその特定の客に対して好意を伝える、アピールする。
●アドバタイズメント
お店から不特定多数の客に好意を伝える、
アピールをする。一般的な広告宣伝。
●ブランディング
お客さんの方から気にいってくれて、
お店に好意を伝えてきてくれる。
お店からすると最低限の費用で多くのお客さんが来てくれるので
このブランディングに注力することが重要になります。
多くの広告がないと集客できないのであれば、
それはまだその商品やその会社の価値が
他社と似たようなものになっている証拠。
Apple社ががそれほどTVのCMを打たないのは、
ファンが根付いていて、広告を打つ必要性がないからでしょう。
ブランディングの4つの種類
コーポレートブランディング
会社がどうお客さんと繋がるのか。例えば代表者やHP、ロゴなど会社のイメージ作り。
その会社のイメージを作るものです。
例えばソニーならカメラやゲームの会社、独特の世界観があるイメージ。
任天堂ならマリオを中心とした家庭用ゲーム機器会社。
トヨタは自動車製造会社でしたが最近は自動車を使ったサービス会社へ変革しています。
プロダクトブランディング
あるものをいくらで出すか?どうやって付加価値をつけるか?
例えば銀座周辺でカフェを出します。コーヒー一杯いくらで売りますか?
仮にアンケートで
500円だと1000人中1000人、800円だと600人、1,000円だと400人が来店、
1500円にすると誰もこないという結果だとします。
そしてコーヒー1杯あたりの原価は200円程で固定費(賃料、光熱費、人件費)
で30万円だとします。
あなたならどの価格にしますか?
A)売上単価500円×1000人=500,000円
B)売上単価800円×600人=480,000円
C)売上単価1000円×400人=400,000円
答えはAではありません。
一番来店数が見込めたり、一番売上が多くなる価格にしたい所ですが、
そうではなく一番利益が見込める価格単価に設定します。
この場合の価格設定はB)にすべきということになります。
A)売上単価500円×1000人=500,000円
原価単価200円×1000人=200,000円
固定費300,000円
利益0円
B)売上単価800円×600人=480,000円
原価単価200円×600人=120,000円
固定費300,000円
利益60,000円
C)売上単価1000円×400人=400,000円
原価単価200円×400人=80,000円
固定費300,000円
利益20,000円
このように
正しく1杯あたりの
売上単価、原価単価、固定費を
しっかり把握しておくことが重要になります。
でも簡単に800円のコーヒーは出せない。
どうやって付加価値をあげるのか?
その方法は大きく3つあります。
1.空間付加価値
設備投資をして店内を良い雰囲気にする。
2.商品付加価値
良い豆、おしゃれなコーヒーカップを使う。
3.サービス付加価値
お客さんの好みに合わせてオリジナルのコーヒーを提供する
マーケティングブランディング
価格や商品のイメージ作りは決まった。
ではその商品の存在をどう世に広めるのか?
どんなメディアを使って誰を広告塔にしてどんなキャッチコピーをつけるか。
例えばグッチは街頭でビラ配りはしません。フリーペーパーにも広告は出しません。
それはブランドを守るためです。
セールスブランディング
どう売るのか?提携先や販売方法になります。
商品を売りたければ商品を売ってはNGで、
ワンクッション置くことが重要。
ヤマハはピアノを買わせるために、いきなりピアノを売ることに注力せず
まずはピアノの楽しさを体験させて、お客さん自らピアノを買いたいと思わせる。
まとめ
商品やサービスを売るためにはブランディングが重要。ブランディングとは自分のファンを増やす活動のことを指す。それが重要な理由は、自分の店やその商品のファンを増やすことで、最小限の費用で集客ができ、低価格競争やサービス競争の負のスパイラルから抜け出せるから。
ブランディングをするには付加価値作りが重要。付加価値作りには3つの方法。
空間的な付加価値、商品的な付加価値、サービス的な付加価値がある。
本内容はMUPカレッジの講義内容を参考にしてアウトプットをしています。